若狭たけしさん

自分自身が楽しみながら無理なく続けていけたら最高ですね

若狭さんはお笑い好きですよね? 好きな芸人さんは?

さまぁ〜ずさんです!
「メモリちゃん」も、「さまぁ〜ずのコントのノリをマンガ化したみたいな作品を描きたい」と思って始めたんですよ。

ちょっと前に三村さんがTwitterを始められたので、三村さんのイラストを描いてアピールしてみたんですが、特に反応もなく……。当たり前ですよね(笑)。目に届いていたらいいなぁと思います。

さまぁ〜ず以外だと、バナナマンさんやおぎやはぎさん、東京03さんも好きです。僕は北海道出身なのもあって、関東のコントが好きですね。
……というか、どうやら僕は彼らと一緒にコントをつくっている作家のオークラさんという方が好きみたいです。

いま連載している作品の担当編集者さんもお笑いに詳しくて、特にオークラさんの笑いが好きなんです。なので、初回の打ち合わせの「オークラさんっぽいのをやりましょう」の一言だけで、なんとなくイメージを共有できたのはよかったです(笑)

笑いのツボが同じなのはいいですね!

ギャグマンガを描く上で、最初の敵は担当編集者なんです。ネームを見せた時点で、自分にとっては渾身のギャグなのに、「これどういう意味?」とか聞かれちゃうと一気にしぼんじゃいます(笑)
なので、今はとてもやりやすいです。細かく仕込んだネタにすぐに気付いてもらえると志気も上がりますしね!

もともとギャグマンガがお好きだったんですか?

僕は、自分の作品以外のギャグマンガはあまり読んでなくて、どちらかというと受けた影響はテレビのバラエティ番組からのほうが大きいです。
過去に何度か、編集者さんから「若狭くんの作品は字が多すぎるし、1ページあたりのコマ数も多すぎる」と言われたことがあるんですが、これはテレビ的なノリ、テンポをマンガで再現しようとしてるからかもしれません。

僕は、面白いことは大好きだけど自分が前に出て何かやりたいタイプではないんです。
熟慮せず飛び込んだマンガの道でしたが、結果的にやっぱり自分にとってはマンガが表現手法として一番適してたな、正解だったなと実感しています。

マンガ家として活動する上で、いま抱えている課題はありますか?

これといった課題は無いですが、常に試行錯誤しながら描いてます。
だから、たとえば髪の毛のツヤとか鼻の形ひとつとっても、時期によって描き方がぜんぜん違いますね。

もっと根本的な部分で、「作画の時間を短縮してお話を考える時間にまわした方がいいんじゃないか」と思ってみたり、「いやいや、それは違うな」と考え直したりすることもあります。

そうそう、これまでは「ギャグマンガにイケメンは要らない」と思ってたのでイケメンを描くのを避けてたんだけど、最新作の『西向きマイルーム』ではイケメンキャラを登場させてます。
前は、イケメンアイドルがコントをやってるのを見ても「ホントに面白いんだろうか?」と懐疑的だったんです。でも最近は「イケメンがやるからこそ面白くなる笑いもある」と感じるようになって。
いざやってみたら、イケメンを描くのも楽しくなってきました(笑)

では今後の目標や、やってみたいことなどがあればお聞かせください。

いま連載している作品の単行本化が楽しみなのと、もうひとつ別の作品の話が水面下で動いているので、そちらがうまくいくといいなと思ってます。
目標は、ページ数がそんなに多くない作品を2つ掛け持ちすることです!

かなりリアルな目標ですね(笑)

僕は、1話あたり10ページくらいの規模の作品が性に合ってるんです。
アシスタントをバンバン雇って量産するようなスタイルだと、自分が何をやっているのか見失ってしまいそうな気がして。
とにかくギャグマンガが大好きなので、自分自身が楽しみながら無理なく続けていけたら最高ですね。

あと、もうちょっと欲を言えば、Twitterなどのおかげで趣味が仕事につながりはじめたので、もっと増えたらいいなあと思ってます。
根がミーハーなので、テレビ雑誌やゲーム雑誌のコラムなど、チャンスがあればやってみたいです。
『ザ・テレビジョン』さん、ご連絡をお待ちしてます!(笑)

Rico’s Eye

『働け!メモリちゃん』のファンだった私が、Twitterで声をかけさせていただいたことで始まった若狭先生とのやりとり。今回、若狭先生ご自身もTwitterであらたな交流の場を広げてらっしゃると聞いて、なんだか不思議な気分になりました。それしても、憧れの作家さんにインタビューさせてもらうチャンスがあるなんて、数年前までは考えてもみませんでした。SNSすごいな!

これからも、楽しくてゲラゲラ笑える作品をたくさん生みだしてくださいね。ますますのご活躍を期待してます。
最後に、かわいすぎるキューピーちゃんをありがとうございました。家宝にします!

インタビュー/編集 千貫りこ

Photography by Ayumi Ohyama

Profile

若狭たけし(わかさ たけし)

北海道札幌市出身。1993年『コンビニエンス・ライフ』で小学館第30回スピリッツ賞奨励賞を受賞してデビュー。
主な作品は『ラブレター』『合同ナイン』『どんまい !』『働け!メモリちゃん』など。

現在小学館月刊サンデーGX誌にて西遊記をモチーフにしたギャグ漫画『西向きマイルーム』を連載中。
近年はイラストの仕事も発表している。

Place

今回対談スペースを提供してくれたのは、銀座でレンタルオフィス・貸し会議室を運営している丸高産業さん。

レンタルオフィスの「ベンチャーデスク銀座」では約325坪のフロアを贅沢に使用し、ゆとりと解放感のあるオフィス空間を実現。自社ビル・自社運営のメリットを生かし、初期費用や利用料も格安とのこと。これなら、初めてレンタルオフィスを利用の方や、現在の場所から引越しをしたいと考えている方も、気軽に利用できそうですね。

併設の貸し会議室では、少人数の打合せから大人数によるセミナーや講演会まで、目的や用途に応じた会議室の利用が可能だそうです。昭和通り沿い、歌舞伎座のすぐそばで利便性抜群なのもうれしい!

現在は運営会社や所在地が変更されています。くわしくはリンク先をご覧ください。

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