椿ひとみさん

あのときのみなさんの気持ちには、一生応えられる気がしません

お店が混雑する時間帯はありますか?

特に決まってないです。
理想を言えば、どの時間帯も7割くらい埋まっているといいですね。混みすぎず、ほどほどにゆとりがあって。

昼間からディナータイムまでのんびり利用してくれるお客さんもいらっしゃるので、ゆとりのある雰囲気は大切にしたいと思っています。

長居されるのはイヤじゃないんですか?

全然イヤじゃないです!
駅前のお店だったりすると回転率が大事だと思うんですが、COUZT(コーツト)は駅から離れてますから……(ここでしばらく考えて)スミマセン、今のやり直してもいいですか? 最初の話はナシで。

違うんです。
経営のことは抜きにして、長居していただけるのが純粋にうれしいんです。
まだまだお客さんが少なかったころ、ようやく来てくれたお客さまに感じていた感謝の気持ちが抜けないんでしょうね。ずっと居ていただいてかまわない……というか、居心地がいいと思って長居してもらえるのはありがたいことだと思っています。

お店をやっていて、これまでで一番ハッピーな思い出を聞かせてください。

私がここに来て3年目のことなんですが、自分の誕生日に貸切の予約が入ったんです。「せっかくの誕生日だけど、まあいいか」と思いながらお店で準備をしていたんですが、実はこれがお客さま主催のサプライズパーティーで。

予約時間になったとたん、スタッフがバースデーソングを流しはじめたので何事か分からずビックリしていたら、ドアが開いて常連のお客さんや前に働いていたスタッフがひとりずつ入ってきました。しかも、みなさんひとりひとりが“椿さんをイメージした花”を持って。

そりゃもう、号泣です(笑)
あのときのみなさんの気持ちには、一生応えられる気がしません。
それと同時に、「これからもっとがんばらないと」という自分への戒めになりました。

うわあ、ステキなお話! 頑張ってきた甲斐がありましたね。それでは最後に、今後の夢を聞かせてください。

今のスタッフにはアルバイトとして手伝ってもらってるんですが、なかには「これからもCOUZTで働きたい」と言ってくれる人がいます。そういうスタッフの生活をしっかり支えたいと思っています。
そのために、数年のうちにはもう一軒カフェを出したいな、と。
今のお店にはカウンターが無いので、「次はカウンターのあるお店がいいな」とか考えています。

実は昨年、COUZTの内装をがらっと変えたんです。カフェとしてさらに使いやすくなるように。これも”やりたいこと”だったので、ひとつめの目標は達成できました。
次はショップを整えたいと思っています。今も店内で雑貨販売やテイクアウトをやってますが、もっと広げたいんです。
いつか、オリジナル商品や海外で買い付けてきた商品をオンラインショップで販売したいなあ、と夢見ています。

Rico’s Eye


COUZTに椿さんを紹介して数ヶ月後に会ったときに、元気にふるまいつつ辛そうな様子を見て「取り返しのつかないことをしてしまったのではないか」と後悔しました。でも、くじけることなく理想のお店づくりを目指した彼女は、今や多くのお客さんに愛され、スタッフの信頼を得る存在になりました。
今後もにこやかにパワフルに、ご自分の夢を叶えていってくださいね!

インタビュー/編集 千貫りこ

Photography by Madoka Shibazaki

Profile

椿 ひとみ(つばき ひとみ)
「COUZT CAFE」オーナー

埼玉県松伏町出身。
大学卒業後にWeb制作会社に就職したが、2011年にCOUZT CAFEに転職(当時は別会社によって経営されていた)。
2014年に個人事業に移行し、COUZT CAFEのオーナーとなる。

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